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もし労働基準監督署に相談することを検討しているなら、弁護士が解決してくれるのアイキャッチ

もし労働基準監督署に相談することを検討しているなら、弁護士が解決してくれる

もし労働基準監督署に相談することを検討しているなら、弁護士が解決してくれるのアイキャッチ

 あなたは、未払いの残業代について労働基準監督署に相談したけど「解決してくれなかった」「動いてくれなかった」「残業代の回収してくれなかった」という経験はありますか?
 その時、どうしましたか?諦めて泣き寝入りしてしまいませんでしたか?実は、そこで諦めず弁護士に相談すれば解決出来ることもあるのです。

 そこで今回は、なぜ労働基準監督署で解決しなかったとしても、弁護士に相談すれば解決出来ることがあるのかを説明していきます。

労基署(労働基準監督署)って?

 労基署(労働基準監督署)とは、労働条件の保障や改善、労災保険の給付などを行う組織です。厚生労働省の下部組織である都道府県労働局(全国47か所)のさらに下部組織として、全国に300か所以上設置されています。

 労基署の職員のうち、労働条件の保障や改善などの仕事に携わる人のことを労基官(労働基準監督官)といいます。現在は3000人以上の労基官が全国にいて、徐々にこの人数は増加しています。

労基署は労働法の問題を取り扱う警察署

 労基署は悪質な条件の下で労働者を働かせたり、長時間のサービス残業をさせたりと、労働基準法が著しく守られていない会社を監視や指導をしてくれます。
たとえるなら、労働法に関する問題を取り扱う警察署のような場所です。そのため、労基官は「万引きGメン」を文字って「労働Gメン」と呼ばれることもあります。

 労基官は、法律違反と判明すれば会社に対して是正や指導をしてくれます。悪質な場合は強制捜査や逮捕も行う権限さえあります。
さらに、残業代の支払いを強制する場合等は、労基署を通して最終的には裁判所の権限をも駆使する権力があります。

残業代の請求に関わる36協定とは?

 ところで、残業代の請求をする前に知っておっきたい知識があります。それは残業代に大きく関わる「36協定」というものです。
 36協定とは、労働基準法36条に基づいた労使協定(労働者と使用者(会社)の間で交わされる契約事)で「サブロクキョウテイ」と呼ばれています。労働組合などと書面による協定を結び、労基署にこれを届出します。

会社が法定労働時間(1日8時間、週40時間)を越えた時間外労働を命じる場合にはこの36協定が必要となります。届出をしないで時間外労働をさせると、労働基準法違反で6ヶ月以下の懲役、または30万以下の罰金に処されます。

残業代の請求の仕方

 未払いの残業代があることが分かったら、残業代の請求をしていきます。労働基準法上では、賃金請求権の消滅時効は2年とされていますので、2年以内であれば過去に遡って残業代の請求が出来ます。
残業代の請求の仕方は2パターンあります。

1. 会社と直接交渉をする

 会社に対して残業代を請求し、支払いについて会社と直接交渉する方法です。会社にコンプライアンス(ルールに従って公正・公平に業務を遂行すること)の意識があり、労働者側でもある程度の妥協も視野に入れながらの交渉ができるのであれば、早期に解決することが可能です。

 どこかに依頼せずに、あなた自身で請求するので、それに対する費用はかかりません。但し、これはあくまでも話し合いによる解決となりますので、会社側に話し合いをする意思が無ければ解決は難しくなります。

 そして、既に退社している会社に対して話し合うのであればいいのですが、在籍している最中での話し合いとなると、自分ではなかなか請求しづらいという問題が生じています。

2. 労基署に届出する

 労基署に届出し、会社に残業代を支払うよう指導や是正勧告をしてもらう方法です。あなたが労基署に相談に行く場合は特に、費用はかかりません。そして、残業代の計算方法に関しての知識がなくても問題はなく、労基官は労働基準法の専門家ですので、給与明細やタイムカードの資料等があれば、正確に計算してくれます。

 さらに、届出した人の要望にも応えてくれることもあります。例えば「会社には名前を出さず、匿名の申告があったということで処理してほしい」等の要望です。
 但し、タイムカードなどの客観的な証拠となる資料が会社にもないと、労働基準法違反の事実を認定することが出来ません。そうなると労基署は会社に対して指導や是正勧告を出来ない場合が出てきます。特に、匿名での届出の場合には、会社にある資料を中心に調査する方法になってしまうため、労基署が行う調査にも限りが出てしまいます。

それから、裁判であればタイムカードなどがなくても証人尋問(証人を証拠方法にする手続のこと)や、その他の状況証拠等によって残業があったと認定が下りる場合があるのですが、労基署の調査ではある程度の確固たる証拠がないと労働基準法違反という認定はしてもらいにくい側面があります。

その他にも労基署は裁判の場合と異なり

  • 付加金や遅延損害金の請求が出来ない
  • 労基署が指導や是正勧告をしたにも関わらず、会社が残業代を任意に支払わない場合、労基署は支払いを強制することができない

というデメリットがあります。

 このように相談しても解決出来ず、時間と労力の無駄で終わってしまうケースもありますので、不安な方は、相談に行く前に管轄の労基署に電話することをお勧めします。

労基署への届出はリスクがある。

 他にもデメリットはあります。
 労基署に届出をすると、その労働者一人の問題では済まなくなり、それ以外の会社の全従業員に対する残業代を過去2年分まで遡って支払うように指導や是正勧告される可能性があり、自分だけの問題のはずだったのが会社全体の問題まで発展してしまう可能性があります。

 そのため、大ごとにしたくなく、個人的に残業代請求をしたい場合は、このようなリスクがあることを覚えておきましょう。

労基署が動いてくれないことも

 労基署は残業代についての対応をしてくれると先述しましたが、その反面で労基署の仕事というのはあくまでも「労働基準法に違反している使用者(会社)を正すこと」です。

 警察署と同じようなもので、労働基準法に違反している明確な証拠が無ければ、基本的には動いてはくれません。これは残業代のことだけではなく、社内のいじめ・嫌がらせ、パワハラ等といった明確な証拠が出にくいものも動いてくれません。

 分かりやすく流れで説明すると、もしAさんが残業代について労基署に相談した場合は以下になります。

① 未払い残業代を請求 + 会社が支払わない = 労働基準法に定められた賃金を支払わない
② 労働基準法に定められた賃金を支払わない = 労働基準法違反
③ 労働基準法違反 = 労基署が動く

 つまり、Aさんの準備が無ければ労基署は動きません。理由はこれだけではなく、最近は残業代を請求する人が増えているため、労基署が忙し過ぎて対応が遅れてしまっていることも大きな原因です。

 いずれにせよ、労基署がすぐ動けない一番の理由は、労基署の仕事が労働基準法に違反している使用者(会社)を正すことであり労働者の残業代を回収する機関ではないから、回収する時間が割けないということです。

残業代を請求したいなら弁護士に相談すべき

 だからと言って、個人が請求するといってもどのように請求したらいいのかも分からないのが大半だと思います。そこで個別の要望を実現させてくれる存在が、弁護士です。

 契約書や就業規則、タイムカード等の資料を持って相談しにいけば、法的な視点から賃金に関する計算や請求、その後の交渉までを引き受けてくれます。会社が応じなければ、裁判などの訴訟によって解決してくれることもあります。

 裁判でしたら、タイムカード等の客観的な資料がない場合でも、例えば毎日、残業時間を手帳にメモしていたり、同僚からの証言だったりと、残業の事実が証明できれば残業代の請求を出来る可能性があります。

 裁判所には、「タイムカード等で労働時間管理を行うのは会社の責任であり、会社がこれを怠ったことによる不利益を労働者に負わせるのは間違いである」という考えがあるので、ある程度の証拠があれば「少なくともこの程度は残業したはず」と見込んでくれ、残業代が認められるケースがあるのです。

 弁護士に相談すればこのようなメリットもありますし、残業代を請求するための道筋を分かりやすく導いてくれます。
 もし、残業代について困っているのであれば是非、弁護士に相談してみてください。

まとめ

 残業代の請求といっても相談先によってこんなにも違いが出てくることがご理解いただけましたでしょうか?この記事が、請求する際の一助になれれば幸いです。

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編集部

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