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「みなし残業」制度を理解して会社の誤魔化しを見抜こう!のアイキャッチ

「みなし残業」制度を理解して会社の誤魔化しを見抜こう!

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 仕事をしている時、よくこんな言葉を聞くことありませんか?

「うちの会社は『みなし残業』制度だから、残業しても残業代は変わらないんですよね。」

しかし、あなたは「みなし残業」でも、場合のよって残業代が別途支給されることをご存知でしたか? このことを知らずに、実は支給されるはずの残業代が支払われず、働いている方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は「みなし残業」制度について説明をしていきます。

「みなし残業」制度とは

 「みなし残業」制度とは、実際の労働時間に関わらず、あらかじめ決められた時間分の残業代を支払うことをいいます。
この制度の特徴は、残業時間を一定に見なしたり、基本給の一部を残業代に置き換えたりと、労働者側が不利益を被りやすいところです。そのため、労働者と会社の間でトラブルが起こることもあります。

 そんな「みなし残業」制度ですが、法的な観点からいうと以下の2種類があります。

  1. みなし労働時間制に基づく「みなし残業」
  2. 定額残業性に基づく「みなし残業」

まず、➀みなし労働時間制に基づく「みなし残業」から説明していきます。

①みなし労働時間制に基づく「みなし残業」

 みなし労働時間制とは、上司の目が直接には届かない会社の外で仕事をしている営業職のように労働時間で管理することが難しい労働者や、時間で賃金を決めることに馴染まない労働者(コンサルタント、研究者、システムエンジニア)に対し、「労使協定(労働者と会社の間で取り決めした内容を書面化したもの)を結んで、合意した時間数(所定労働時間)を1日の労働時間とみなす」制度です。

 これを適用するには、以下の3職種の形態のように出勤時間や退社時間、昼休みなどの時間配分を社員が自身の決定で行っている必要があります。

  1. 事業場外のみなし労働時間制:直行直帰の営業や在宅勤務
  2. 専門業務型裁量労働制:コンサルタントや研究者など専門職
  3. 企画業務型裁量労働制:経営企画室スタッフ

 これらの形態で働いている労働者の中で、労使協定で結んだ所定労働時間が法定労働時間(労働基準法で定められた労働時間の限度のことで、原則として1週で40時間、1日に8時間と定められています)を超える場合、その超えている時間のことを「みなし残業」といいます。

例えば、所定労働時間が9時間の場合、1時間が1日のみなし残業時間であり、定時で帰った日も、3時間残業した日も、1時間の残業をしたものとしてみなされます。
月の労働日数が21日であれば、1時間×21日の計算で、21時間分の割増賃金額が実労働時間の長短に関わらず、毎月固定で支給されます。

→割増賃金の計算方法は、こちらで詳しく説明しています。

みなし労働時間制におけるトラブル例

 みなし労働時間制を適用するには、出勤時間や退社時間、昼休みなどの時間配分を社員が自身の決定で行っている必要もあるのですが、実際は違うことが多いです。多くの場合、出勤時間や退勤時間も決められ、かつそれに縛られていますし、勤務中にきっちり上司に管理されています。
 例えば、以下の場合です。

外勤の社員が他の社員同様に朝9時に出社し、朝礼で上司の指示を受けて外出。訪問先での商談が終わる度に会社から貸与された携帯電話で報告し、夕方も帰社して上司に「ただ今、戻りました。」と挨拶してからデスクで事務処理する。

 これは明らかに1日中、上司に管理されているも同然であり、自身の決定で仕事をしていることにはなりません。
 実際には、帰社後の事務処理に2時間も3時間もかかり、退社するのはいつも21~22時で、ほぼ毎日管理されながら10時間以上も働いていて法定労働時間の8時間を超えているのにも関わらず「みなし労働だから残業代は払わない」としている会社が非常に多いのです。

 深夜労働や休日労働には割増賃金を払わなければなりませんが、これも「みなし労働時間制」の名のもとにカットされているのが現状です。

②定額残業制に基づく「みなし残業」

 定額残業制とは、基本給の中にあらかじめ残業代が含まれている制度です。この制度は、みなし労働時間制とは違い職種の制限がないので、全ての労働者が対象になる可能性があります。

 例えば、「基本給30万円(うち5万円は「みなし残業代」とする)」というような文言を、雇用契約書で交わすイメージです。もしくは、「基本給30万円(20時間分の残業代を含む)」というような定め方もできます。

定額残業制におけるトラブル例

 残業時間制でよくあるトラブルとして挙げられるものに、このようなものがあります。
求人情報を掲載しているサイトなどで採用情報を見てみると

  1. 「月給25万円(みなし残業時間手当40時間分含む)+交通費(上限3万円)」
  2. 「月給22万7350円(一律残業手当含む)」

 このように残業時間制を取り入れている採用情報を見ると、3社に1社くらいの割合で、内容が曖昧になっているのが現状です。残業代がいくらなのかが分からないのが①で、②に至っては、残業代の時間も金額も全く分からない求人です。

 残業時間制を取り入れているのに、その金額や時間がはっきりしていないようであれば、残業時間制は成り立っていないも同然であり、労働者はサービス残業をさせられてしまう対象となります。
もし、その対象になってしまっている方がいたら、未払いの残業代の請求をした方がよいでしょう。

未払い残業代に泣き寝入りしてはならない

 なぜ、会社はこの「みなし労働」などの手段を使って労働者にサービス残業をさせるかというと、会社の利益は、「売上-費用」で決まり、人件費は費用のうち最も大きな割合を占めるからです。

したがって、人件費をいかに抑えるかを工夫することは、会社としては当然の考え方です。残業代はある意味、会社にとっては計算外の人件費です。しかも残業代の出費は変動コストで社員が無制限に残業していれば、人件費がどれだけ膨らむかわかりません。

そこで会社は「みなし労働」等によって変動コストを固定的なコストにすることを考えるのです。このように会社はなんとか人件費を抑えようと知恵を絞り、法律の許す範囲で“ギリギリセーフ”を目指します。しかし、ほとんどの場合はセーフではなくアウトなのです。

こうしたことを知らぬまま過ごしていると、否が応にも毎日サービス残業を行い、その結果、未払い残業代がどんどん積み重なっていくことになります。積み重なっている未払いの残業代は、実際に残業をした人の賃金です。請求すれば、自分の収入として受け取ることが出来ます。

→自分がどれだけの未払い残業代があるか、こちらで確かめることができます。

 銀行預金のように簡単に引き出せるものではありませんが、実際に働いた賃金である限り、自分のものにできる手立てはあります。

 ただし、残業代など賃金の請求権は2年で時効となり消滅します。黙っていると、2年の経過とともに毎月毎月、せっかく働いて稼いだはずの報酬が消えていってしまいます。まだ請求すれば間に合う未払い残業代があるのであれば、時効になる前にぜひ請求することをお勧めします。

→残業代請求権の時効2年については、こちらで詳しく説明しています。

 売り上げが思うように上がらず、コストアップ要因ばかりが増大する中、会社の業績は苦しいかもしれません。
しかし、だからといって、賃金の未払いが許されるわけではないのです。

 サービス残業をしていることが分かっていて泣き寝入りしていると、あとから入ってくる後輩社員たちも同じようにサービス残業を強いられることになります。残業代を不払いにすることで、利益を少しでも多く上げようという考え方はフェアではありません。

 近年、企業社会においてはコンプライアンス(企業などが法令、規制をよく守ること)の重要性が叫ばれています。その意味でも、未払い残業代請求はしやすくなっていると言えます。実際に、未払い請求をして540万円の不払い賃金が返ってきた事例もあるほどです。

弁護士が残業代請求については相談に乗ってくれる

残 業代請求の手続きは、そこまで難しいものではありません。

 2008年に某有名ハンバーガーチェーン店の店長が未払い残業代について会社を相手に訴訟を起こしましたが、この時は、一審(地方裁判所)では決着せず、かなりのエネルギーを要することになりました。しかし、たいていの未払い残業代請求はそこまで覚悟する必要はありません。

 とはいえ、未払い残業代は会社に直接請求しても「了解しました、支払いましょう。」とはなりません。
やはり第三者に、間に入ってもらわないと解決がされにくいです。

 そのため、まずは法律の専門家である弁護士に相談することは有効な手段です。弁護士なら相談に乗ってくれるうえに、残業代の計算から請求の手続きまで、あらゆるケースの中から、その人にあった的確なアドバイスをしてくれます。

 そして、残業代を裁判で回収しようとしたケースになったら、弁護士は裁判の時も代理人として本人の代わりに活動してくれます。そのため、それらの支払いに応じない会社や、金額面で歩み寄りができなくなってしまった場合に裁判を起こして、それらの回収をしてくれます。

まとめ

いかがでしたか?みなし残業についての知識は身に付いたでしょうか。
も仕事量が多く長時間の労働になりがちな人は、不当に残業代が支払われていない可能性が高いです。
その場合は残業代の請求を考えた方が良いです。そのためにはまず、残業代の請求が出来るよう、こちらを見て準備をしてみましょう。

→残業代請求のために在籍中に出来る3つの準備

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編集部

中立的な立場として専門家様と連携し、お困りの皆様へ役立つ安心で信頼出来る情報を発信して参ります。