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退職後の未払い残業代請求の手順についてご紹介

更新日:2020年08月05日
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 未払いの残業代を請求しようとしても、在籍中だと会社とトラブルになりそうなので行動出来ないといった方は多いのではないでしょうか。
 ですので、職場での人間関係を気にせずに済む退職後に残業代請求をしたいという方が多いでしょう。退職後に未払い残業代請求は可能なのでしょうか?

退職後の未払い残業代請求は可能

 退職後に未払いの残業代を請求することは可能です。トラブルが起こるのを懸念して退職後に未払いの残業代請求をする人の方が多くいます。

退職後の残業代請求の手順

 では、退職後の残業代請求はどのような手順で行えばよいのでしょうか。以下で説明いたします。

【手順①】残業をした証拠を集める

未払い残業代を請求するためには、まず残業をした証拠が必要です。これは、立証責任(確実な証拠で証明する責任)が請求者にあるためです。

退職後は会社に出入り出来ず証拠を集めることが難しいです。そのため、退職前に証拠を集めておくことをオススメします。
証拠になる資料については、こちらの記事「未払い残業代請求は「証拠集め」が肝心:証拠がない場合の請求方法も紹介」で詳しく説明をしています。併せえてご覧ください。

手元にも証拠はある

 既に退職している人の中には、手元に残業をした事実を証明する証拠を持っていないという方もいるでしょう。
実は、自身の所有物等で証拠になり得る資料があります。例えば、以下のものが残業をした証拠になります。

■交通系ICカード
 SuicaやPASMO等の交通系ICカードには、利用履歴が残ります。そのため、出社・退社のおおまかな時間の立証が可能です。

■会社のアカウントから送信したメール
 会社で使用しているメールアドレスから送信されたメールが残っていれば証拠になります。そのメールには送信された時間が表示されるはずです。その時間に会社にいた証拠になるため残業をしている証拠になるでしょう。

会社に証拠の請求が出来る

 退職後で、自身の所有物等で証拠になるものがない場合は、会社に証拠になる資料の請求をしましょう。
 労働基準法第109条では、「会社は労働者の労働時間を記録しなければならない」という内容に規定があります。そして、それらの記録を3年間保管する義務があります。

 そして労働者はこの記録を、いつでも照会する権利があります。退職者から情報開示があれば会社は応じなければならないのです。

【手順②】残業代の計算

 集めた証拠を基に残業代の計算をします。残業代の計算についてはこちらの記事「残業代の計算方法:基本給の計算式から手当の除外までを徹底網羅」をご覧ください。

内容証明郵便の発送

 証拠を用意出来たら、会社に内容証明郵便を発送します。

・内容証明郵便とは
 「誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の書類を出したのか」ということを郵便局が公的に証明する郵便です。
⒈ 書類を出したこと
⒉ 書類を出した日付
⒊ 書類の内容
を郵便局が証明してくれます。

 内容証明郵便を行うことで、後述する時効を一時的(6ヶ月)中断することが出来ます。

退職後に未払い残業代を請求する際の注意点

 ただ、退職後の未払いの残業代を請求する場合は、次に挙げる2点を注意しなければなりません。

【注意点①】時効がある

 残業代の請求には2年の時効があります。時効が成立すると原則、請求不可です。退職して、例えば1年後に残業代の請求をすると、請求権があるのは1年分の未払い残業代です。
 退職後に未払いの残業代を請求する場合は、請求出来る期間が短くならないよう、すみやかに行いましょう。

【注意点②】遅延金も請求出来る

 未払いの残業代を請求する際は、遅延損害金も同時に請求可能です。退職後の場合は、年14.6%の割合で遅延損害金を請求出来ます。
 ですので、未払い残業代と一緒に遅延損害金も請求することをオススメします。

請求は退職前と退職後どちらがいい?

 退職後に未払い残業代請求をする方が多いとはいえ、請求のタイミングは退職後が理想なのでしょうか。
 それは、請求者によって異なります。

 ここでは退職前と退職後、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。自身の状況に照らし合わせて、退職前と退職後どちらのタイミングで未払いの残業代を請求した方がよいのか見極めてみてはいかがでしょうか。

■退職前請求のメリット・デメリット

・証拠を集めやすい
・時効が消滅する期間が短く済む

・社内での居心地が悪くなる可能性がある
・キャリアにふさわしくない部署への移動等の不利な待遇や、減給による不利益を被る等の可能性がある

■退職後請求のメリット・デメリット

・社内での立場や人間関係を気にしなくて済む
・在籍中よりも高い利率(在籍中:年率6%、退職後:年率14.6%)で遅延損害金を請求出来る

・証拠を集めにくい
・未払い残業代が2年以上分ある場合等は、時効消滅で請求出来なくなる期間がある

弁護士に相談をするのもオススメ

 未払いの残業代を請求する場合、弁護士に相談をするのもオススメです。
 弁護士でしたら、無料で電話相談を受けている事務所もあります。そこでなら、計算方法をはじめ、残業代請求についての細かい疑問にも答えてくれます。
 また、弁護士は、依頼者の代理人となり、内容証明郵便を利用して、会社の総務部等と残業代請求の交渉を穏便に進めてくれます

弁護士へ無料電話相談をする際に気をつけるポイント

 弁護士に無料で電話相談をする際には、気をつけた方がよいポイントがあります。それは、無料相談には時間制限があるという点です。
 多くの弁護士は、最初の30分は無料で相談を受けていますが、それ以降は費用がかかります。このことから、弁護士に電話をする前に、30分でスムーズに相談できるような準備をするとよいでしょう。

近くの弁護士に相談するのがよい

 電話での無料相談をすると、次いで具体的な話をするため、弁護士事務所に面談をしに行く場合もあります。それを踏まえて、電話相談はお住まい近辺の相談をするのがよいでしょう。

 また、面談であっても、最初の30分は無料で受けている弁護士事務所があります。このような事務所に行く場合、「いざ行ったら話が進まない」と無駄足になってしまわないように、証拠を準備する等して、円滑に話を進められるようにしておきましょう。

まとめ

 本記事では、退職後の残業代請求を中心についてお伝えしましたが、2年の時効があることから、退職前に残業代請求をした方がよいという見方も出来ます。
とはいえ、あらゆる都合により、退職前の請求が難しいという方は、本記事にならって退職後の請求に向けて準備をしていきましょう。

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